弁護士・法律事務所の選び方
他の分野に強い弁護士がいるのと同様に、交通事故にも交通事故に強い弁護士がいます。
交通事故に関しては、保険会社との示談の内容で数倍の差が出ることもめずらしいことではないため、適切な賠償金を得るために、交通事故の案件を多く取り扱っている交通事故の分野に強い弁護士を選ぶべきです。
また、交通事故に遭うまでは弁護士と話をしたことがないという方は、弁護士の選定基準がなく選ぶのが難しく、依頼した後もその弁護士の事件処理が正しいのか確かめる方法がありません。そこで、次のような点を大事にして弁護士、法律事務所を選ぶことをおすすめします。
１ 保険会社の提示金額から増額しただけで満足していませんか？
ひとくちに増額といっても、そこには幅があるため、保険会社から提示された金額から少しだけでも増額していれば確かに増額といえてしまうため注意が必要です。
保険会社からの示談金額から増額して適切な賠償金額を受けるためには、交渉や裁判を行う必要があり、弁護士にとっても労力と時間がいります。保険会社もそういった事情を見越して低い金額での示談を促してきます。
すぐに示談する代わりに賠償金の減額に応じるという選択も選択肢のうちの１つです（依頼者の事情や希望によっては方法の１つになります）。ですが適切な賠償金額を得るためには、生じた損害やそれを補償するべき根拠を伝えて、粘り強く交渉することが必要です。
場合によっては裁判を行うという選択肢も考えなければいけません。裁判所で認められる基準だと一体いくらなのか、賠償金額の根拠がどうなっているのかなどの説明を受けて納得して示談に進む必要があります。
２ 弁護士に粘り強さとフットワークの軽さがありますか？
交通事故事件では、過失割合、物損の問題、治療期間、後遺障害等級の認定、保険会社との各種補償の交渉、そして裁判など、ひとくちに交通事故といっても多岐にわたる問題を解決していかなければなりません。
そのような問題の解決のために必要に応じて、弁護士は依頼者との十分な協議、事故現場への行っての確認、医師との打合せなどの多くの問題に対応していく必要があります。 適切な賠償金額を得るためには、多くの問題への対応について労力を厭わないフットワークと、１つ１つの問題にじっくり取り組む粘り強さが大切になります。
３ 治療中の方のご相談に積極的ですか？
「治療が終わるころにご相談ください」
「後遺障害認定後の方のみ受け付けています」
治療中の方に対してこのような返答をする事務所があります。しかし、治療中であっても、後の後遺障害の認定を考えて注意するべきことはありますし、治療費等をめぐる保険会社とのやり取りを法律事務所に任せて治療やお仕事に専念したいとの希望もあります。
弁護士に依頼するにあたってまず違いが出てくるのは、治療終了をして示談金を請求する前の段階です。当事務所では、一定の治療期間がある場合や後遺障害等級の認定を受けた場合に弁護士が介入して慰謝料の金額が増額するのは当たり前だと考えています。
積極的に交通事故の案件に取り組んでいる弁護士は、怪我についての知識やノウハウを日々蓄積して、被害者の方の状況にあわせて、今後どのような準備をしておく必要があるのか、現段階でどのような事に注意しておくべきか、依頼者の先行きを見据えたサポートをすることができます。
４ 相談時の印象はどうですか？
「分かりやすく説明してほしい」
「困っている現状をきちんと聞いてほしい」
「金額などの具体的な話もしてもらいたい」
など、相談者の当然の希望だと思います。
弁護士に依頼をしてかえって悩みが増えてしまうようなことがあれば本末転倒です。
弁護士に依頼した後に意思の疎通がうまくていかないことや過度に遠慮をしてしまうことで要望を伝えられないようでは最終的に納得できる解決ができません。
電話の対応や面談を通して「この人なら信頼できる」と思った弁護士にお願いすることが大切です。
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